ほんの少しの勇気があれば

中学3年になって、“遠藤さん”から、“遠藤”って呼ばれるようになり、

夏、部活を引退してからも私と大沢くんの距離は変わらなかった。


引退したら、私と大沢くんの距離、開いちゃう気がして、少しこわかった。


だけど、変わらなかったから。

それだけで充分だった。


大沢くんと話せるだけで、それだけでいいから。


それ以上を望んじゃだめな気がしたの。



ううん

そんなのただの言い訳



本当は、こわいんだ。


もし、バレンタインに大沢くんに渡したら、今の大沢くんとの関係が崩れてしまいそうで、こわいの。


ただ、こうやって逃げてるだけ。


弱いだけ。



勇気がないだけなんだ。


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