ほんの少しの勇気があれば
「私さ、去年受け取ってもらえなかったんだよね」
そう言って、何事もないかのように離す理沙をただ、黙って見ることしか出来なかった。
どう返事していいか分からなくて、何て声をかけていいか分からなかった。
「でも、今年も渡すよ!
後悔したくないし、諦めたくないし。自分で納得できるまで、好きでいたいから」
そう言い切った理沙は、いつも一緒にバカ言い合っている彼女とは違い、すごく大人に見えた。
理沙は、すごい。
私なんて、ただ逃げているだけ。
理沙ほどの勇気、今の私にはないんだ。