ほんの少しの勇気があれば
高校1年の冬休み、別の高校に進学した理沙と一緒に遊んだ。
理沙は、高校に入ってすぐ彼氏ができた。
“想うより、想われる方が楽”
なんて言っている理沙だけど、私から見れば、理沙も彼氏のこと大好きなんだって分かる。
「今から思えば、大沢くんのこと好きだっていう気持ちって、ただの憧れだったのかなって思う」
そう言って、懐かしそうに大沢くんのことを話す理沙は、彼のことを思い出の中の人としてみていた。
「あの頃、周りのみんながキャーキャー言って。それで、私も、なんとなく好きかな。から始まって、好きになっていった感じ」
なんか、動機が不純だよね
なんて、理沙が笑いながら言った後、突然真面目な顔をして、
「でも、アカリは違うんでしょ?」
って、聞いてきた。
周りが騒ぐから好きになったんじゃないんでしょ?
って。