ほんの少しの勇気があれば


あの頃と同じように絡み合った視線を離すことができなくて


こんなところで何やってんだって言われたらどうしよう。

とか、何て言い訳しようか、なんて考えてしまう自分がいる。





「遠藤?」


そう言って、私の名前を呼ぶから心臓がドキンッて大きく飛び跳ねて。

そして、大沢くんを見つめ続けることしか出来ないんだ。



少し驚いた表情をした大沢くんが、ふっとやわらかい笑顔を見せて、



「あん時と同じだな」

って言うから、また、あの頃を思い出した。



大沢くんを好きになった、あの日のことを。




同じ

だけど、同じじゃないことが1つあるの。



それは、私の気持ち。


あの頃より、大沢くんを好きって気持ち、大きく、大きくなっているんだよ。




私の気持ち、知ってほしい



だから……




ドキドキしていた胸は、今はバクバクと大きく音を立てている。



“伝えないと、分かんないから”

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