惑溺
 

雪が降り続ける夜の街。
歩いて行くリョウの背中は、降りしきる雪に遮られ、あっという間に霞んで見えなくなってしまう。



待って、行かないで。
走って追いかけて、ただ、好きって。
リョウの事が好きだって伝えないと、きっと後悔する。

ずっと、この日の事を後悔するに決まってる。



そう、分かっているのに
臆病な私は、その場から一歩も動けなかった。

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