惑溺
 
私の脳がその言葉の意味を理解するよりも早く、強引に腕の中に引きずり込まれ、唇を塞がれた。


「ん……ッ!!」

まるで獣のような乱暴なキス。
驚いて動きを止めた私の舌を、強引に絡め取る。
有無をいわさぬ彼のその強引な唇に眩暈がした。


野性的な魅力。


そんな生易しいものじゃない。

この人は、女を狂わせる悪魔のような男だ……。


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