惑溺
自分のアパートに帰り、熱いコーヒーを飲みながら手帳を開いた。
今日の日付のページを開き一日の出来事を簡単に書き込む。
これが私の毎日の習慣。
昨日書けなかったから、今日は2日分。
ふと、手帳の右側の残されたページの薄さに気付いた。
「そっか、もう11月だもんね……」
今年も残り、これだけかぁ。
まだ何も書き込まれていないページは、もう数えるほどしかない。
その手帳のページをパラパラとめくりながら、早いなぁ、とため息をつく。
そろそろこの手帳ともさよならかぁ。