愛しき・愛しき人[誤字修正]
私は、エレベーターで上がった…重役室に行くために


”コンコン”

「どうぞ・・・」

『あの…鳴海取締役…何かご用でしょうか?』

私がかしこまって聞くと…

「加奈に話があるんだ…
 数日前に付き合い始めたばかりで、俺も急がせるつもりもないけど・・・
 できるだけ早く結婚をしたいと思っている…

 加奈…お前が他の誰かにとられるんじゃねえかと思うと心配なんだ。
 少しでも早く、俺の奥さんだと言いたいんだ」


『もう…うれしいですけど・・・私は全然もてませんから・・・』


「まったく、無自覚なのか…お前のことを狙っている奴がどれだけいると思っているんだよ。
 前までは、俺がいたからそうそう話しかけたりしてこなかったけど・・・」


『あっ…』
そう。私はこの頃なんでか知らないけど、他部署の人から仕事中に声をかけられたりすることがあった。
とりあえず、仕事っぽいかんじだったので、そのまま流していたのだけど、
こんなの課長がいなくなってからだ…



「思うあたることがあるようだな…加奈」

『思い当たるも何も…皆さん仕事ですから。課長がいなくなったから、私に聞きに来る人が増えたみたいですね…』


「加奈…それを無自覚というんだ。みんなお前と話したいから聞いてくるんだ。仕事なら、なぜお前の所に行く必要があるんだ、課長だっているだろう…」


確かにそうだ、ってことは、和俊さんが言うように…


「加奈…俺の、俺だけのもに早くなって安心させてくれよ。」

『うん。私が好きなのは、和俊さんだけだもん』


そういう私を和俊さんは抱きしめた。
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