ランデヴー II
「あー、俺明後日実家帰るって言っただろ? ……ゆかりも、来る?」


簡単に作った年越し蕎麦を2人並んで食べている時、不意にそう言われた。


賢治の実家はここから結構近く、電車で1時間半程度だ。



「え……。んー……」


突然のことに動揺した私は、もぐもぐと口を動かしながら曖昧に返事をする。



即答できなかった。


特別嫌だという訳ではないのだ。


ただ……。



「いや、別に無理にとは言わないけど?」


煮え切らない様子の私に、賢治が助け船を出す。



「うん、違うの。私、付き合ってる人の家とか行ったことなくて……緊張、するし……。それに……」


「それに?」


「初めてご両親に会うのがお正月って……何かちょっとハードル高いかな、って……。ごめん……」


俯きながらだんだんと語尾を小さくして言い訳をする私に、賢治は優しく「いいよいいよ、気にすんな」と言いながら頭を撫でた。
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