ランデヴー II
それに私にとってお正月は、家族や親戚が集まる場だというイメージが強い。


そこにのこのこついて行ったら、きっともう後戻りはできない。


外堀から固められてしまうような、そんな気がしたのだ。



なんてズルい考えなんだろう。


心の中は賢治に後ろめたい思いでいっぱいだ。



「お前は? 実家帰んなくていいの?」


悶々と自分を責めていると、不意に尋ねられた。


一瞬意図せず不快な気持ちが、私の心をざらりと撫でる。



「え……私、は……。うん、大丈夫」


苦笑いしながら適当に頷いた。


そう、結婚ともなると私達だけの問題ではなくなる。


お互いの家族と嫌でも繋がりができるのだ。



私はそれについても面倒だと思っていた。


それも結論を先延ばしにしたい理由かもしれない。
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