ランデヴー II
それに、呼び出したいだけだったら内線を鳴らせばいいのに、わざわざ会議室にまで来るなんて……。


それは、私と倉橋君のことが気になったからではないのか。


そこから導き出される答えは、やっぱりただ1つだと思った。



「ゆかりちゃんって倉橋君と仲いいんだね。そうだよね……前、隣の席だったんだもんね」


不意にそう言われ、何だか落ち着かない気持ちになる。


まるで私と倉橋君との間に起こった出来事を見透かされているような、勘ぐられているような……考え過ぎだとは思うが、何だかそんな気がした。



「あ……うん。でも仲いいって訳じゃ……」


「えー、私から見たら仲良しだよ。羨ましいなぁ」


「……え?」


紗英ちゃんの言葉に思わず聞き返すと、彼女は若干もじもじしながら伏し目がちに視線を投げかけてきた。


その仕草に、何故だかとても嫌な予感がする。



「あのね、ゆかりちゃんだから言うけど……」


そう切り出す紗英ちゃんの話に、耳を塞ぎたくなった。


嫌な予感はますます大きくなり、私はふっと彼女から目を逸らす。
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