ランデヴー II
「いい、と思いますけど……」


「そ? じゃぁ引き継ぎよろしく」


「はあ……」


「何だよ、その気のない返事」


曖昧な返答をする私に、佐原さんが眉をひそめた。


実は、私の胸には一抹の不安が過ぎっていた。


少し迷いつつも、口を開く。



「いえ……結構総務とやり取りあるし、たくさんの人達とも関わらないといけないし……できるかな、と……」


特別この仕事に固執している訳ではない。


むしろかなり面倒な仕事だから、代わってもらえるなら有り難いことこの上ない話だ。



だが……今村さんの性格を考えると向いてないのではないかと感じ、更に何だか押し付けてしまうような気もして躊躇われた。



「んー、まぁとりあえずやらせてみてよ。みんなと交流できて打ち解けられるかもしれないしな」


そう言われ、確かに……と納得する部分があった。


今村さんは未だ部内で冗談を言い合うような親しい人間はいない。


それどころか、一言も話したことがない人もいるかもしれない。
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