ランデヴー II
ヒソヒソと声を潜めてはいるが、恐らく向かいの席の別の課の人にはそれなりに漏れていると思う。


紗英ちゃんも『倉橋君』という固有名詞を出したりはしないが、恋バナをしているのは一目瞭然だろう。



まして恋心というのは、人に話すことで更に気分が盛り上がってしまったりもするものだ。


彼女の場合はまさにそれで、日に日に想いが募っているように感じる。



私はそんな日々に、胃が痛くなる思いでいた。
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