ランデヴー II
「ねぇゆかりちゃん。榊原さんってさ、何かウザくない?」
紗英ちゃんの口からそんな言葉が飛び出したのは、カフェテリアの窓際に2人で座っている時だった。
彼女が席を外している隙に18Fでのんびりと冷たいお茶を飲んでいたのだが、何故か数分後にやってきた。
「ここにいると思ったんだ」とニッコリ笑いかけられ、私の1人の時間はアッと言う間に終わってしまった。
そうして紗英ちゃんは隣でオレンジジュースをを飲みながら、突然榊原さんの話を始めたのだ。
一瞬ぽかんとして、彼女のことを見つめる。
「最近やたらと話しかけてくるし、仕事の話してるのに脱線も多いの。ある意味セクハラかと思っちゃう」
私はしばし言葉を失った。
確かに……榊原さんはああ見えて話し好きで、自分が暇だとどうでもいい話をしてくることがある。
大半は自分の家庭のノロケだったり愚痴だったりで、私もそれを鬱陶しいと思うことはあったし、我慢しながら相手をしてきた。
だがそれを紗英ちゃんから言われると、何だかムッとする。