ランデヴー II
「あ、そう言えばね。実は倉橋君にもゆかりちゃんとのことで相談に乗ってもらってたんだ」
「……え?」
紗英ちゃんがまるで照れた表情をごまかすかのように、突然はにかんだ笑みを浮かべてそう言った。
出鼻をくじかれた私は、喉元まで出かかっていた言葉を呑み込む。
その上倉橋君の名前を出され、しかも私のことで相談なんて言われたら、一体何の話かと一気に動揺が走ってしまう。
「この前……私、ゆかりちゃんにトイレで怒っちゃったでしょう? そのこと、倉橋君に話したの」
紗英ちゃんの言葉に、私は思わず眉をひそめた。
私の担当を紗英ちゃんに上手くスライドできずに責められたあの日のことを思い出す。
まさかいつも倉橋君にそんな話をしているのかと思うと、困惑してしまう。
「そしたらね、それは今村さんが悪いって怒られちゃった。謝るべきだ、って。何か倉橋君にそう言われたらそんな気がしてきて……。だからゆかりちゃんと仲直りしたいって思えたんだ」
えへへ、と悪びれずに笑う紗英ちゃんに、一気に落胆する私がいた。
あれは反省した訳ではなく、考え直した訳でもなく、倉橋君に言われたから謝ったのだ。
そういうことは、言わなければいいのに……。
「……え?」
紗英ちゃんがまるで照れた表情をごまかすかのように、突然はにかんだ笑みを浮かべてそう言った。
出鼻をくじかれた私は、喉元まで出かかっていた言葉を呑み込む。
その上倉橋君の名前を出され、しかも私のことで相談なんて言われたら、一体何の話かと一気に動揺が走ってしまう。
「この前……私、ゆかりちゃんにトイレで怒っちゃったでしょう? そのこと、倉橋君に話したの」
紗英ちゃんの言葉に、私は思わず眉をひそめた。
私の担当を紗英ちゃんに上手くスライドできずに責められたあの日のことを思い出す。
まさかいつも倉橋君にそんな話をしているのかと思うと、困惑してしまう。
「そしたらね、それは今村さんが悪いって怒られちゃった。謝るべきだ、って。何か倉橋君にそう言われたらそんな気がしてきて……。だからゆかりちゃんと仲直りしたいって思えたんだ」
えへへ、と悪びれずに笑う紗英ちゃんに、一気に落胆する私がいた。
あれは反省した訳ではなく、考え直した訳でもなく、倉橋君に言われたから謝ったのだ。
そういうことは、言わなければいいのに……。