ランデヴー II
まさか賢治にそんなことを言われるなんて思ってもいなかった私は、一瞬思考が追いつかなくなってしまう。



「今だって週末は一緒に住んでるようなもんだろ? この家狭かったら、引っ越ししてもいいし……」


「え? あ、うん……」


賢治が話す具体的な話に頷きながらも、私は少し体を起こして距離を取る。


そんな私を見て、賢治はふと顔を曇らせた。



「嫌?」


「嫌……じゃない、けど……」


「けど?」


「何か、突然で……」


目を見開いたままそう答える私に、賢治は小さく息を吐いた。


そして真剣な眼差しで私を見る。



「俺は……ずっと考えてたけどな」


「そう、なの……?」


「あぁ、付き合い始めた時からずっと。ゆくゆくは……結婚も、って」


優しく目を細めてそう言われ、ドクンと大きく心臓が脈打った。
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