ランデヴー II
救急病棟の待合室で、私は1人ぽつんと座っていた。
倉橋君のお祖母ちゃんは今は落ち着いていて、眠っているらしい。
私が電話で話したお父さんはそこにはおらず、お母さんと親族の方々が病室に集まっていた。
私は身の置き所がなく、待合室に避難したのだ。
勢いでついてきたものの、何の関係もない私が図々しくそこに混ざることはできない。
だが、ここまで来たことを後悔はしていなかった。
倉橋君の力になりたいと思ったから。
倉橋君のお母さんは、彼にとても似ていた。
憂うような瞳や口角の上がった口元、その身に纏う雰囲気なんかそっくりだ。
戸惑い少し離れた場所に立っているだけの私にこの場所を教えてくれたのは、彼女だった。
でもお言葉に甘えてここでしばらく待ってみたものの、やっぱり帰ろうかと悩んでしまう。
倉橋君のことは気になるが、だからと言ってこのまま待ち続けたところで何かが変わるとも思えない。