ランデヴー II
「何、って……。昼間倉橋君の様子おかしかったから、気になって……」


『あー、わざわざ、ありがとうございます。坂下さんも、来てくださ……よー。俺1人なんで、俺の、おれ……』


「え、ちょっと、倉橋君? 大丈夫?」


倉橋君はだんだんと話す言葉が怪しくなっていて、私は一気に心配になった。


まさか1人で飲んでいたなんて……頼りない声に彼の体調が気にかかる。



『いえ、大丈夫、なんですけど』


「ねぇ、今どこにいるの? ずっと1人でそこにいるの?」


『うん、そうだったんでした……なんです、よね?』


まるでふざけているのかというような口ぶりだ。



だが不意に彼が言葉を噤み、一瞬の沈黙が流れる。


その後に、ポツリと呟いた。


耳元で、掠れた声で、囁くように。



『寂しい……』


その言葉に、私の胸はドキッと激しく波打った。


頭の中に響くその声に、激しく心が揺さぶられる。
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