ランデヴー II
「昨日はすみませんでした。俺、飲み過ぎちゃったみたいで……」


しばらくの沈黙の後に口を開いた倉橋君は、さっきから私の目を見ようとしない。


それに気付いた私は、何だか悲しくなってきた。



昨日あんな風に駆けつけてしまったことは、やはり余計なお世話だったのだろうか。


そんなことを考えていると、同時に虚しくもある。


だが……。



「恥ずかしいです……。坂下さんにあんな所を見られて……」


目を伏せたままの倉橋君は、視線をゆらゆらと彷徨わせていた。


何となくバツの悪そうな表情に見えるのは、気のせいだろうか。



もしかして……照れてる……?


居心地が悪そうにペットボトルをいじる倉橋君を見ているうちに、だんだんとそんな気がしてくる。



確かに、過去に私が倉橋君に醜態を晒してしまった時、酷い自己嫌悪に陥った。


だからもしかしたら倉橋君も今、そんな気持ちでいるのかもしれない。
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