ランデヴー II
1人その場に残された私は、色んな倉橋君の言葉を思い出して胸が張り裂けそうだった。


何を……しようとしていたんだろう。


賢治を裏切って。



私を好きだと言ってくれた。


結婚したいと言ってくれた。


恋愛から遠ざかっていた私に、恋愛の楽しさを思い出させてくれた。


そんな彼のことを、私は裏切ってしまったのだ。



メールをくれたのに。


『あんまり頑張りすぎるな』って……書いてあった。


私を心配して、くれたのに……。



激しく動く心が痛くて痛くて、呼吸が苦しい。


ギュッと胸元をを押さえて、トンと壁に寄りかかった。


はぁっ……と息を吐き出すと同時に、頬を伝う涙。



痛い……痛い……。
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