ランデヴー II





賢治は少し疲れた顔で出迎えてくれた。


恐らくお酒の席に参加したのか、少しアルコールの匂いが香る。



「明日じゃ駄目な話?」


賢治はソファーに座った私の目の前にウーロン茶を2本置くと、うーんと背中を伸ばしながら欠伸をした。


そしてドサッと隣に腰を下ろしてそのうちの1本を手に取り、ゴクゴクと喉を鳴らして飲んでいく。


その姿を、私は横目でチラチラと眺めていた。



ふぅ……と息を吐いてソファーに背中を預ける賢治にぶしつけなことは言えるはずもなく、無難な言葉を探す。



「仕事、お疲れ様」


「あぁ、ほんと疲れた……」


出張を労う私の言葉にそう答えた賢治は、不意に私の肩に手を回して抱き寄せた。


ドクンと心臓が跳ねる。
< 323 / 408 >

この作品をシェア

pagetop