ランデヴー II
カビが生えるのではないかと思う程に鬱々とした休日はアッと言う間に過ぎ去り、気付けば3月最後の1日を迎えていた。
季節特有の強風の中出社した私は、そこに賢治の姿がないことに内心ホッとした。
顔を合わせない訳にはいかない。
話をしない訳にはいかない。
そんなことはわかっているが、どうしても気まずさは拭えない。
「おはよう」
「おはようございます」
朝の挨拶が飛び交う中、私も普段通りに挨拶をしながら席に着いた。
今日は締め日だから忙しい。
早速PCを立ち上げてメールチェックをしていると、「おはようございます」と挨拶をする賢治の声が遠くに聞こえた。
ドクンと、尋常じゃない程に鼓動が乱れる。
賢治の席は少し離れていて、彼が私の近くを通ることはない。
だがその存在が、行動が気になって仕方がない。
全身で賢治の存在を感じながらも、私は仕事に集中するふりをするしかなかった。
上手くいかなかった社内恋愛の厳しさを、ひしひしと感じながら。
季節特有の強風の中出社した私は、そこに賢治の姿がないことに内心ホッとした。
顔を合わせない訳にはいかない。
話をしない訳にはいかない。
そんなことはわかっているが、どうしても気まずさは拭えない。
「おはよう」
「おはようございます」
朝の挨拶が飛び交う中、私も普段通りに挨拶をしながら席に着いた。
今日は締め日だから忙しい。
早速PCを立ち上げてメールチェックをしていると、「おはようございます」と挨拶をする賢治の声が遠くに聞こえた。
ドクンと、尋常じゃない程に鼓動が乱れる。
賢治の席は少し離れていて、彼が私の近くを通ることはない。
だがその存在が、行動が気になって仕方がない。
全身で賢治の存在を感じながらも、私は仕事に集中するふりをするしかなかった。
上手くいかなかった社内恋愛の厳しさを、ひしひしと感じながら。