ランデヴー II
エレベーターを降りて販売戦略部へ行くと、そこに倉橋君の姿はなかった。
部長もまだ社内にはいるようだが、どうやら席を外しているらしい。
フロア内に残っている人も少なく、誰も倉橋君の行方を知っている人はいないようだ。
私はとりあえず書類を倉橋君のデスクに置き、自分の部署へと戻ることにした。
最悪この書類は明日でも構わないだろう。
請求書だけは今日中に経理部へ持って行かなくてはならない。
下の階だし近いということもあり、私は階段を使って4階の経理部へ向かうことにした。
恐らく小原さんが、今や遅しとこの書類を待っているはずだ。
みんな遅くまで残り、今月の仕事を終わらせようと頑張っている。
私も早くこの仕事を終わらせて帰りたい。
そんなことを考えながら、内階段の扉を開けた時だった。
私は一瞬のうちに大きく息を呑み、その場に立ち尽くした。
目の前に、信じがたい光景が飛び込んできたのだ。