ハーレム ブラッド2
「これで一件落着だな。」

「あの…曖昧にしてるところ申し訳ないけど…」

姫野が幸大の肩を強く掴む


「いきなり他所の女の子に抱きついたのは許せないにゃ〜?」

クーニャが言う


「そもそも抱き締める必要もなかったでしょうに…」


咲子が言う


「あら…眼の色が戻ってるわよ?」

アゲハが言う

「咲子ちゃんがピンチだったから一時的に助けてくれたんじゃないかな?」

優衣が言う

「ヒーローみたいだな。」

マリアが言う

「…奇跡みたいな話ですね。」


沙羅が言う


「幸大の子どもなら女たらしになるのかしら…」

朱鳥が言う


「ハーレムと言え。」

幸大が言う


「まぁ…私たちはそれでも幸せ。


そうなんではないかな?」

華乃が言う

「否定はしませんよ。」

咲子が言う


「俺だってめちゃめちゃ幸せだ。


あ…」

幸大が言う

「どうかしたの?」

姫野が言う


「この赤ちゃんの名前を思い付いた。」


「名前を?

気が早いんじゃないかにゃ?」

クーニャが言う


「まだ性別もわからないだろ?」

マリアが言う


「ヴァンが王の第一子は必ず男だって言ってなかった?」

朱鳥が言う



「で…幸大さんの思い付いた名前は?



幸(しあわせ)と書いて『ゆき』


この子の名前は幸だ。」

「ちなみに…名前の由来は?」

姫野が言う


「俺の幸せを分けてやるって意味だよ。


だから…俺の幸大って名前から幸の文字を一文字分けてやった。」


幸大が言う


「分けてやったとは随分と上から目線ではないだろうか?」

華乃が言う


「当たり前だ。


これはな…幸せになれって言う親からの絶対に守らなきゃいけない命令なんだよ。」


幸大が言う


「幸大様らしい、素敵な名前ですわ。」

アゲハが言う



「…。

『幸』

とても良い名前ですよ。」

咲子が呟いた
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