彼はくせっ毛君

キーンコーンカーンコーン…

1限目がはじまった。
古文か。


「ねぇ!隣の桐高校の華泉槙斗君ってすごい家らしいよー」

「………?」

振り返ると私の後ろの席の女の子達が槙斗君を見て噂をしていた。

「えっ!?何々ー?お金持ちみたいな?」

「そういうのじゃなくてー…ほらっ」

「……え~何ー?」


……何?槙斗君の家が一体どうすごいんだろう?


…それ以前に、槙斗君の事を知っている人がいるなんて…。


少しショック。


「何かーあたしの彼氏が華泉君のダチなんだけどー家行ったらマジヤバかったって言ってたー」

「だからそのヤバいって何だし!」


………本当に何だし!!!


すごいヤバい家って何ー!!?


…くせっ毛君。
あなたの家はお金持ち…?

それ以外って何?



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