彼はくせっ毛君
シーーン……
「……………。」
家は静まりかえっている。
え?
……家に誰もいないの?
「…………。」
槙斗君はー…?
シーーン……
…え。本当待って。
私は不安になって障子を開けた。
そー…
…!!
廊下広ーい…
私の顔が写るほどピカピカに磨かれている。
こういうところで雑巾掛けしたら…
…って違う違う!
廊下も静まりかえっていた。庭の竹のカコーンという音だけが聞こえる。
…え?
皆どうしていないの…?