彼はくせっ毛君

シーーン……

「……………。」

家は静まりかえっている。


え?
……家に誰もいないの?


「…………。」




槙斗君はー…?





シーーン……





…え。本当待って。


私は不安になって障子を開けた。


そー…




…!!
廊下広ーい…

私の顔が写るほどピカピカに磨かれている。


こういうところで雑巾掛けしたら…








…って違う違う!




廊下も静まりかえっていた。庭の竹のカコーンという音だけが聞こえる。


…え?
皆どうしていないの…?




< 26 / 35 >

この作品をシェア

pagetop