彼はくせっ毛君


私は廊下に出て人を探した。



…大丈夫だよね?
怪しい人になってないよね?



槙斗君の家の壁はほとんど障子でそこに描かれている華や虎の絵に圧倒された。


………すごいなぁ…。


ゴク…



勇気を出して障子を一つ一つそっと開けてみる。


そー…



…………シーン…



何もなさそうな部屋だった。掛け軸がポツンと吊るしてある。


ここには誰もいない…



次の障子も開けてみた。



………脱ぎ捨てた服が沢山あった。
…服の大きさからして大柄な男性だと言う事が分かる。


……退散退散。



そのまた奥の障子も開けてみる。



………うわぁ…。
何ここ。宴会場?


木のテーブルが沢山ならんでいる。

正面にはステージのようなスペースとマイクが設置されていた。



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