さくら色 〜好きです、先輩〜
だけど私には里美と恭介がいたから強くいられた。
里美は違うクラスだったけど休み時間になるとすぐ来てくれた。
一緒に悩んで、泣いて…そして励ましてくれた。
恭介は元気のない私をいつも笑わしてくれた。
同じクラスでいつも庇ってくれた。
この二人がいれば私は頑張れる。
私達の間には硬い絆が確かにあったから…
時が経つにつれていじめも少なくなった。
周りの子は謝ってくる子もいれば何もなかったかのように接してくる子もいた。
いじめの張本人達は校長室で泣きながら私に頭を下げた。
彼女達のその涙に嘘はなかったと信じたい。
最初にいじめられてた子は“ありがとう。ごめんなさい”の二つの言葉が書かれた手紙を残して転校した。
手紙は涙で字が滲んでいた。
その子もずっと苦しくて辛かったんだね…
次の学校では楽しく過ごせるように祈るばかりだった。