さくら色 〜好きです、先輩〜
「奏人!やったな!!」
そう言って、先輩の背中に飛び乗る柏木先輩。
その周りを囲うように集まってくるクラスメイト。
先輩はさっきまでの真剣な表情とは打って変わって、大きな口を開けて笑っていた。
そんな姿を見ると、涙が出そうになる。
ーーーーーピッピッピーッ!!
「試合終了!2対1で3年4組、決勝進出!!」
桜井先輩と小野田先輩は硬い握手を交わした。
本当に凄い試合だった。
ハイレベルな戦いで学校の行事じゃないみたいだった。
今のこの気持ちを先輩に伝えたい。
先輩のシュートに、応援席からは感嘆の声が漏れたこと。
興奮して泣きそうになったこと。
やっぱり先輩には笑顔が似合うってこと。
それと、先輩の足がなんともなかったのかもちゃんと確かめたい。
「私、行ってくるね!」
会場の興奮が冷めない中、私は先輩を探しに走った。