さくら色 〜好きです、先輩〜
「ハァハァハァハァ…」
私は倉庫の裏の壁に手を着き乱れた息を整えた。
今の凄い感じ悪かったよね…
先輩変に思ったかな。
先輩にとったら何で避けられてるかわからないもんね。
でもあの時あの場所から離れないと緊張感に倒れてしまいそうだった。
「私…何やってんだろ」
ポツリと呟いた言葉は、風に乗って消えていく。
「葵?どうした?」
キョトンとした顔で私を見つめる恭介は、ゆっくりと近付いて来る。
「あ…ううん、何でもない」
「嘘つけ。そんな顔して何でもないわけないだろ?」
恭介は「俺に隠し事なんて百万年早い」と言って、私の額を軽く手のひらで叩いた。