お見合い恋愛
「それじゃ、運命の出会いみたいじゃない。良かったわねぇ!!央」

母さんは一人テンションが高く、思いっきり俺の背中を叩いた。

「いてっ。ちょっ・・・母さん、痛い」

唯香さんの母親はそれを嬉しそうに見つめながら、エレベーターへと乗り込んだ。

お見合いという名のランチは和やかに進み、デザートまで食べ終わると

母親たちは定番の「あとは若い人たちだけでゆっくり」という台詞を置いてレストランをあとにした。

母さんたちの食器が片付けられ、コーヒーのお代わりが注がれるまでの間

俺たちは二人とも何も言えずにうつむいていた。






どう、切り出したらいいんだろう





もし、唯香さんが三宅課長との関係を終わらせたいというのであれば

俺は・・・
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