Dummy Lover
有り得ない。
私、今何してんの?
なんで…、白谷泉と二人っきりで、資料室の整理なんてしてるの?
「……」
沈黙が流れる。
私と白谷泉は、菊池先生の言いつけ通りに資料室の整理をしていた。
私は手を動かすことだけに集中する。
とにかく、
早く終わってほしかった。
「ねぇ、羽月さん」
「えっ…!?」
今まで沈黙を守ってきたのに、斜め後ろにいる白谷が、私に声をかけてきた。
私は驚いて、持っていた資料を落としそうになる。
「ふっ…。羽月さん、今日驚いてばかりだね。さっきも菊ちゃんに驚いてたし」
「あ、いや…、そうだね」
なんて返していいのか分からなくて、微妙な返事を返す。
今まで棚に向かって作業していた白谷は、いつの間にか私の方に体を向けていた。
なんだか、嫌な予感がする。