キズナ~私たちを繋ぐもの~
「はあ……」
自然に何度も湧きでる溜息を気にしてか、司はビールの缶を開けないまま、私の後ろに来て肩をもんだ。
「緊張したか?」
「うん。……そうかな」
「親父たちも、綾乃のこと気にいったみたいだ」
「そうなのかな。だったら、いいけど」
どこかすっきりしないのは何故なんだろう。
ただ不安なだけ?
原因が自分でも良く分からないから、すっきりしない。
「……着替えるね」
私は司の手から離れて、クローゼットの扉を開けた。
脱いだワンピースをハンガーにかけて、そのままシャワーでも浴びようと部屋着を手に持ってバスルームへと向う。