繋がれた糸 (短編)
「お前がそんなこと思ってるって、オレ知らなかった」
「あたしは……昔となにも変わってない。亮輔がずっと好きな女だよ」
抱き合ったまま
お互いの温もりに安心する。
「……ちゃんとしよう」
「え……?」
「ずっと一緒に居るために、ケジメつける」
夢を見てるみたい。
満天の星空の下で
亮輔とあたしは向き合う。
「オレはお前を幸せにしたい」
「亮輔……」
思いもよらない言葉を聞いて
止まっていた涙が再び流れた。