バット・インソムニア
大学までの道程は電車で十五分、駅から歩いて十分くらいのところにあった。

爽夏は健康学科の一回生で、一コマ目の授業が多い。

今日の一コマ目である睡眠療法学では質の良い睡眠がどのような効果をもたらすのかを講師がだらだらと説明している。

もはや学生にとっては子守唄となり、さぞ質の良い睡眠を誘っているのだろう。

ある意味実践的な講義だと妙に納得できた。

睡眠療法学が終わると、次は3コマまで時間が空いてしまう。

授業が終わると、爽夏は後ろから肩をつつかれた。

振り返ると駒井がガタガタの歯を見せて笑っていた。

これから時間が空くからサークル見学にでも行かないか、とのことだが、爽夏は駒井が苦手だった。

迷ったあげく、食堂に行くことにした。
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