バット・インソムニア
日を追うごとに金属音は大きく、近くなっていた。

何かが近づいてくる。
それはきっと恐ろしくて私を傷付けるものだ。
逃げなくちゃ逃げなくちゃ逃げなくちゃ逃げなくちゃ逃げなくちゃ逃げなくちゃ逃げなくちゃ逃げなくちゃ逃げなくちゃ逃げなくちゃ逃げなくちゃ逃げなくちゃ逃げなくちゃ。

知らない間に丸めていた拳が汗ばんでいた。

逃げないといけないのに、心の底から逃げたいのに足が鉛のように重く動かない。

そしてようやくソレが街灯の明かりが届くところまでやって来た。
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