無口な彼が残業する理由 新装版
「まだダメ」
丸山くんが私を起こす。
「ダメ?」
「ああ、ほら。脱いで」
「脱がせてどうする気?」
「バカ。着替えろ」
少し乱暴な手つきでジャケットを脱がせる。
私のジャケットも脱がせて、ブラウスも脱がせて、
その下のキャミソールを脱がす前に床に転がしていた部屋着を押し付けた。
「後は、自分で」
気を使って後ろを向いてくれている。
私は一応部屋着を被ってから下着を取ろうと考えた。
……が、上手くいかない。
でも外さないと寝苦しい。
仕方がない。
お願いしよう。
「ねぇ、丸山くん」
「なに?」
「ホック、外して」
「は?」
そんな反応しないでよ。
私の下着になんて、興味ないでしょ?