無口な彼が残業する理由 新装版

布団の中、自分の体に触れてみる。

確かに、熱いかも。

恋愛の仕方も忘れてしまったと自嘲していたけれど、

風邪の引き方も忘れてしまっていたらしい。

豹変した青木、

冷たい丸山くん。

そして優しい丸山くん。

ごめんね、青木。

私、やっぱり丸山くんのことが好きなんだ。

丸山くんが青木のことを好きだとしても、

気持ちを忘れようと意気込んだとしても、

そう簡単に気持ちは切り替わらないものなのだ。

無口だけど、有無を言わさず少し強引に行動する丸山くん。

いつも遅くまで仕事してるけど、

今日は大丈夫だったのかな?

昼間はあんなに冷たくされたのに、

泣きそうなくらい傷つけられたのに、

今はすっかり癒されている。

もう、よくわかんないや。

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