摩天楼Devil
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掃除は簡単なものだった。
玄関を掃いたり、室内は掃除機をかけたり……基本的なこと。
模様替えとか、害虫駆除とか、大掛かりなことを予想してたので、拍子抜けしてた。
しかも、篤志さんまでやるから、私自身の仕事も少ない。
「篤志さん、これじゃ意味ないですよ」
玄関の掃除を終え、自ら掃除機をかける、雇い主に言った。
「は?」
「は? じゃないですよ。パシリの仕事でしょ」
そう自嘲ぎみに言うと、篤志さんは肩をすくめた。
「いや、君の叔父さんに無理を言った分、自分で綺麗にして、開け渡さないと」
と答えてから、彼はまた作業に入る。
開け渡す、って……
「もう、出るんですか?いつ……!?」
思わず、つめよってた。
「妃奈?どうした……あ、明け渡すのは、まだまだだよ」
「じゃあ、いつ?」
「なんだ?そんなに早く出て行ってほしいのか?悪いが、ドレス代は帳消しにはならないよ」