摩天楼Devil
まだちょっと、いいのかなぁ、なんて迷いながら、制服を脱ぐ。


今は一人と言えど、ひとり暮らしの男性の部屋で脱ぐ、ってどうなの?


やだ。何考えてんの?私ったら!


ただのお着替えでしょ!


一人、照れたり、焦ったりしながら、下着姿から、ドレスを身につける。


――あら? ファスナーが……


腰の上までは上げれたが、身体が硬くて、ファスナーに手が届かない。


「ふ、ふん、ふんぬ~」


と、腕をストレッチのように、ファスナーめがけて、伸ばすが届かない。


「妃奈?着たか?」


と、玄関の方から声がする。


「ち、ちょっと待ってください!」


背中がスースーするうえ、下着とドレスの肩紐も同時にずり落ちる。


――しまった。ドレスに喜びすぎて、ブラ紐忘れてた。


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