摩天楼Devil
「そ、そうですね……」


また、いつかのように、気まずい空気が流れる。


「また、出るな」


篤志さんが足早に玄関に行く。


「な、なにやってんだ……私は……」


はぁ、とため息一つ、立ち上がり、今度は制服に着替える。


ふと、ワンピースに合わせるようにと、もらったストッキングが目につく。


――休みの日に呼び出されたら、着て行こうかな。


なぜだか、どう感想がもらえるかと、今から楽しみになっていた。



< 92 / 316 >

この作品をシェア

pagetop