これが恋だとするならば・・・
白鳥が染まる
如月 智里・・・。


俺が惚れたコ。


綺麗な子や
才能のある子なら


もっと見てきたことが
あるはずなのに



俺は
他の誰でもなく


この子を


選んだ。



「ゴメンネ。」


「・・・・いや、
別にいいけど・・・。


ほんと、
自分のクラスに帰ったほうがいいよ。」




やさしいこ。




帰りたくないっていったら
どんな顔されるだろう。


きっと疲れた顔をされる。



智里は俺といると疲れるんだ。



悲しくて、
悲しくて、


それでも

俺は離れない。


離れたくない。



「・・・・って帰らないの?」


いつまでも山田君の席に
居座って固まっている俺に
智里はクエスチョンマークを浮かべる。



「俺、帰らない。


だから一緒に帰ろ・・・。」




「いやまだ授業があるし・・・。



皆勤賞がねぇ。」





皆勤賞にやたら、



拘っている智里・・・。




・・・激ラブリィ。





「それにアンタと帰る理由もないし。」




結構酷いことを
あっさり智里が、
言い切ったら、

隣にいた
ミキちゃんが
コラコラと
怒っていた。





智里はすごくストレートだ。




でも俺自分を持ってる子ってスキなんだよ・・・?



こんな冷たい智里の態度で


もっと俺が


智里を好きになっていることを


智里は全然知らない。




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