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愛の証拠(しるし)



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空翔へ



今までごめんね。

いつもありがとう。


あと・・・前から好きだった。


空翔はいつもあたしの中で
支えだった。

でも、空翔は病気だったし、
いつか死んじゃうって
分かってたけど・・・

好きって言う気持ちは
消えないしだから
空翔のことは絶対に
忘れないから。

おばあちゃんいなっても、


ずっと・・・。


 ありがとう


  大好き


      千明より
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「あっ!雪降ってきた!」

外にキラキラと雪が舞う。


「寒いけどいいよね?」

「うん。」


雪の降る中真っ白の丘の上のベンチ。

二人の瞬間(とき)が流れる。


思い切って、手紙のことについて聞く。



「ねぇ。これ。」

「見ちゃった?」

キミは、恥ずかしいみたいで
顔が赤くなっていた。

「うん。ごめん。」

「いいの。空翔宛の手紙だから。」

「・・・ボクも、好きだよ。」



「うん・・・。ありがとう。」


雪が強くなって、もうあたりが真っ白で見えない。




あれ?何でだろう?

くらくらする。
   


  ボーっとして・・・。

「千明・・・。」


「ん?なに?」


「ゴホッ・・・ゴホッ」

「大丈夫?ねぇ!空翔?ねぇ!」

「好きだよ・・・千明・・・。」

「空翔?空翔ー!返事して!ねぇ!」





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