Purewhite Devil
冷たい視線を向けられても、突き放されても好きな気持ちは中々消せない。


だって好きなんだもん。


好きになるのに理由なんてない。


理由なんてないのに、嫌いになる方法なんてわかんない。


だから私たちは苦しいし、どうしようもなく愛しくて堪らないんだ。



「私を殺すの?」

『ーーーー』



ルシファーはリリスに答えないまま、腰に挿している剣を鞘から抜き取った。


そしてリリスとの距離を縮めていく。


ダメーー。


腰が抜けたからなのか、血を流し過ぎたからなのかは分からないが、上手く体に力が入らなかった。



「少しだけ力を貸してーー」



私は小さくそう呟いた。



“そんな事をすれば貴女の体がどうなるか分からないわ”

「それでもいい。今ここで動かなかったら後悔する、絶対」

“ーー分かったわ”



ルシファーがリリスに向かって剣を振り下ろした。



『ッッ!?何のつもりだッッ!!』



ガブリエルに少し力を送り込んでもらい、私は力の入らない体でルシファーの体を後ろから羽交い締めにするように抱きついた。






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