Purewhite Devil
本格的に力が入らなくなってきた。


ルシファーの首に腕を回したまま、私は頭を彼の首元に預ける様に寄っ掛かった。



「ガブリエルは、また貴方をここに戻してほしいって、神様にお願いしたんだよ」

『ーーーー』

「でも、神様はそれは出来ないってーー」

『それはそうだろうな』



自嘲気味に笑みを零すルシファー。


最初に会った時よりも距離が近付いた様な気がする。


勝手な思い込みだろうけど。



「貴方の居ない世界で生きるくらいなら死んだ方がマシーーそれがガブリエルの想い」

『そうか』

「ねぇ、ガブリエルを愛してるんでしょう?」

『ーーーー』



ルシファーは答えない。


だけど私は話を止めなかった。



「愛してるのに、どうしてガブリエルの核を消そうとするの?愛してるなら生きていてほしいって思うんじゃないの?」



何も答えないまま静かに飛び続けるルシファー。


私はジッと彼の言葉を待った。


彼のガッチリとした腕の中でーー。



『ーーそれぞれ幸せの形は違う』

「それ、どういう意味?」



私は首を傾げ、ルシファーの横顔を見つめた。





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