甘くて切なくて、愛おしくて
ユウキ君の方を向くと怪しげな瞳であたしを見つめる。
「な、何が?」
「エレベータの壁に頭ゴンゴンぶつけてたぞ」
「は?何を言うの?あたしがそんな事するわけないじゃないっ!」
「いや、今思い切りしてたし。頭おかしくなったんじゃないの?」
ったく、この親子はーーーー!!
「そんな事な..」
「お願いがあるんだ」
言い返そうとしたあたしの上にユウキ君の声が重なって、怒ろうとした気持ちが何処かへ吹っ飛ぶ。
ユウキ君が?
あたしにお願い?
「今度の..土曜日、ヒマ?」
急な質問に驚きながらも頭の中でスケジュールを確認する。うん、今の所は多分
「大丈夫だと思うけど、どうかしたの?」
首を傾げて聞き返したあたしに、ユウキくんは“お願い”の詳細をこそっと教えてくれた。