甘くて切なくて、愛おしくて


何が?と首を傾げると、佐野さんの明るい声が聞こえて振り返る。


「ごめん!遅くなって」


「いいえ、仕事なのにすみません、ありがとうございます」


「終わったんだね、引っ越し」


じゃあ一緒に行こうかと言う佐野さんの言葉をちょっとまってくださいと止めた。驚いた顔をしてあたしを見る。


「あの、その前に一つ言いたい事があるんです」

「何、かな?」

「あのずっと答え出さずにきてしまったんですけど、佐野さん、あたし..」



そこまで言ったその時だった。



「蝶花!」



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