新撰組蝶乱




土方は冷静だった。




「てめェ…しらぬいと言ったな。あんたこれ、ここにいる隊士全員倒したってのか。」




土方の問いに、蝶はあたりを見回すと、




「ああ、大丈夫じゃすべて峰打ちよ。わしは血の滴る斬りあいは好まぬ。それより、」




ガキインッ!!




「…なんじゃここの連中は。人の話をまともに聞かぬとはどういう教育を受けてきた?」




沖田の刃を受けながら、蝶があきれたように言った。




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