恋愛の条件
「な、何ですか?」

「今俺のこと強引って思っただろ?」

「えっ……?」

思っていたことを図星され、ゴクリと生唾を飲む。

「広瀬さんってさぁ、自分で気づいてないけど、結構思ったこと表情に出てるよ?」


(えぇぇ!?そうなの!?)


「本当に面白れぇ……」

「(ムカ)私大抵は顔に出すことないんですけど、傲慢で威圧的なタイプと接すると出ちゃうみたいなんです!」

奈央はグイッとグラスのビールを飲み干し、テーブルの上に置いた。

「これでいいですか?飲みましたよ?まだ飲ませますか?」

「アハハハハ。いいなぁ、あんた……」

片桐がネクタイをゆるめ、髪をおろしながら奈央をじっと見つめた。

「な、何がですか?」

「クス、いや、こっちのこと……」

片桐はタバコを手に取りながらも、視線は奈央を捉えたままだ。


(何で見てんの?私何か、した……?)


片桐の威圧的な視線が誰かを彷彿とさせた。

「大丈夫?」

「キャ……」

急に片桐に覗きこまれ、奈央は壁際に退く。

「何構えてんの?」

「いえ、すみません……」


(何か…シャツがはだけて髪が下りているせいか、この人すごく色っぽい)


背筋にじんわり汗をかく。


(沙希ったらこの人とエッチしたのよねぇ…… )


ふと不謹慎なことを思いだし、奈央はぶんぶんと頭をふった。



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