恋愛の条件
ブリーフィングが終わり、ミーティングルームを出ようとした時、片桐が奈央を呼び止めた。
「何でしょうか?」
「今日何時に上がる?」
「----えっ?多分打ち合わせがあるので7時は過ぎるかと……」
「じゃぁ、その後飯でも行こう」
「あ、あの……」
奈央は動揺しながらチラッと修一を見た。
そんな彼は聞こえているのか聞こえていないのか、ラップトップの片付けをしている。
奈央の心を読み取ったように片桐が奈央の顔を自分の方へと向かせた。
「広瀬さんに聞いているんだけど?」
「でも……」
(どうしよう……修の前でそんな)
「別にいいだろ、黒沢?」
急に片桐が修一に視線を向けた。
「俺が決めることじゃないでしょう?関係ないですよ。」
その表情から感情は読み取れなかったが、修一の言葉が酷く低く響き奈央の心にチクリと突き刺さる。
(期待なんてしてなかったけど、そんな言い方……)
「それもそうだな。広瀬さん、何か予定入っている?」
「いいえ別に……」
「なら、決まりだ。終わったらここでで待ってて?俺の名前で予約しておくから」
手渡された一枚の名刺。そこには『千鳥』と書かれていた。
居酒屋ではない、かなり値が張る懐石料理の店だ。
「はい……」
「じゃぁ、ランチの後の部長会議で使う資料の修正、よろしく」
片桐は二人を会議室に残し、一人ランチへと出かけた。
「何でしょうか?」
「今日何時に上がる?」
「----えっ?多分打ち合わせがあるので7時は過ぎるかと……」
「じゃぁ、その後飯でも行こう」
「あ、あの……」
奈央は動揺しながらチラッと修一を見た。
そんな彼は聞こえているのか聞こえていないのか、ラップトップの片付けをしている。
奈央の心を読み取ったように片桐が奈央の顔を自分の方へと向かせた。
「広瀬さんに聞いているんだけど?」
「でも……」
(どうしよう……修の前でそんな)
「別にいいだろ、黒沢?」
急に片桐が修一に視線を向けた。
「俺が決めることじゃないでしょう?関係ないですよ。」
その表情から感情は読み取れなかったが、修一の言葉が酷く低く響き奈央の心にチクリと突き刺さる。
(期待なんてしてなかったけど、そんな言い方……)
「それもそうだな。広瀬さん、何か予定入っている?」
「いいえ別に……」
「なら、決まりだ。終わったらここでで待ってて?俺の名前で予約しておくから」
手渡された一枚の名刺。そこには『千鳥』と書かれていた。
居酒屋ではない、かなり値が張る懐石料理の店だ。
「はい……」
「じゃぁ、ランチの後の部長会議で使う資料の修正、よろしく」
片桐は二人を会議室に残し、一人ランチへと出かけた。